ドゥテルテ前大統領逮捕


フィリピンのドゥテルテ前大統領が国際刑事裁判所(ICC)に逮捕された! まったく腑に落ちない。麻薬戦争で3000人以上を彼の政権時代に殺した容疑というが、フィリピンの麻薬密売者の実態が理解されていない。彼らのアジトは小銃、マシンガンで武装、ロケットランチャーまで備えているところがある。警察官が踏み込もうとしたら間違いなく銃撃戦になる。文字通り、麻薬取締は戦争になるのだ。それでも国民の1割近くが薬物に汚染されている状況では国の発展、安全はないとしてドゥテルテは「戦争」に踏み切った。その結果、フィリピンの治安は大幅に改善し、ドゥテルテ政権の支持率は末期まで8割近くを維持した。この大統領を逮捕するICCは西欧の常識しかしらないとしか思えない。(石山 永一郎)

追記

ドゥテルテ逮捕の背景にあるのはボンボン・マルコス現大統領と副大統領のサラ・ドゥテルテが激しく対立していること。次の大統領選にサラは出る。ボンボンが父親フェルディナンド・マルコスのように戒厳令を敷き、大統領の座に居座り続けることを恐れる。