
南東舎の「イベルメクチンー世界の臨床医の証言」に続く7月出版予定の書籍は「ネオ・トランプ革命の深層」(塩原俊彦著)。塩原さんは元日本経済新聞記者、元朝日新聞記者、同社モスクワ特派員、高知大准教授などの肩書を持つ。「帝国主義アメリカの野望ーリベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ」で2024年度岡倉天心記念賞を受賞しており、本書が受賞後第1作。内容は前著におけるリベラルデモクラシーの仮面、日米の主流メディアの「嘘」をより深く暴き出した内容になっている。トランプ自身は「とんでもない」側面を持つと認めつつ、彼の破壊力がこれまでの世界におけるリベラル派の偽善を結果的にあぶり出していることを評価。ウクライナ戦争をめぐっては敗色濃厚のウクライナにとっては停戦こそが最善の選択肢とし、ここでもトランプの働きかけが理に適っていると評価する。非常に刺激的な内容だ。中小出版が生き残る道として、南東舎は積極的にクラウドファンディングを通じた事前予約販売に力を入れているゆえ、今回もキャンプファイアーのプロジェクトとしてアップした。ご支援のほど、なにとぞよろしく。https://camp-fire.jp/projects/847233/view
石山永一郎
追記
塩原俊彦著「ネオ・トランプ革命の深層」は「トランプ革命、をタイトルに使いたい」という著者の希望もあり、南東舎3月刊行の「ネオ・トランプ革命の衝撃」とあえて似たタイトルにした。ただ、トランプ政権への評価は両著でかなり違う。半沢本はトランプ政権誕生までの間、米国各地を丹念に歩いて人々の声を拾い上げているが、塩沢本は政権誕生後の具体的政策を分析、哲学的な考察も加えている。2冊を読み比べていただくと、トランプ政権の全体像がより深く理解できるはずと思う。